デッドストックを「増やし続けた」会社が共通して踏んでいた3つの失敗——原因の構造と、現場で機能する対策の進め方 ─ 在庫管理のDXに | 完全無償クラウド型ソフト「Spes」

 

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デッドストックを「増やし続けた」会社が共通して踏んでいた3つの失敗——原因の構造と、現場で機能する対策の進め方


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デッドストックを「増やし続けた」会社が共通して踏んでいた3つの失敗——原因の構造と、現場で機能する対策の進め方

執筆:Spes編集部

「倉庫の奥に積み上がったまま、もう2年動いていない商品がある」——そんな状況を抱えながら、具体的な手を打てずにいる現場は少なくありません。デッドストックは発生した瞬間より、気づかずに積み上がり続ける期間のほうが損失を大きくします。

この記事では、デッドストック対策を「やったつもり」で失敗した事例を先に整理し、そこから逆算する形で現場に合った対処の考え方を示します。

失敗事例から見る——デッドストックが減らなかった3つの理由

Photo by Tiger Lily on Pexels
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雑貨の卸売を手がける渡辺さん(仮名、従業員18名)の会社では、毎期末に「不動在庫リスト」を作成していました。ところが翌年も同じ商品が同じリストに並ぶ状態が続き、3年後には不動在庫の総額が売上の約15%に相当する規模にまで膨らんでいました。

このケースを含め、デッドストックが解消されなかった現場に共通して見られた失敗は以下の3点です。

失敗1:「リストを作る」で止まっていた

不動在庫を可視化すること自体は正しいアプローチです。しかし、リストを作った後に「誰が・いつまでに・何をするか」が決まっていない場合、情報は出るが行動に変わりません。渡辺さんの会社でも、毎期末のリスト作成は慣例化していましたが、価格見直しや廃棄・転用の判断権限が不明確で、「次の担当者に引き継ぐ」ことを繰り返していました。

失敗2:発注時点での判断ミスを後追いしていた

アパレル小売を営む伊藤さん(仮名、従業員34名)の会社では、季節商品の仕入れ量を前年の売上実績だけで決めていました。前年が好調だった商品を同量発注した結果、トレンド変化で売れ行きが落ち、シーズン終了後に全体の30%近くが残るシーズンが2期続きました。デッドストック対策を「残った在庫をどうするか」という後処理として考えていたため、根本の発注判断には手が入らなかったのです。

失敗3:在庫の「動き」をリアルタイムで把握できていなかった

製造業の部品管理を担う中村さん(仮名)が勤める会社では、在庫数の確認を月次の棚卸しでしか行っていませんでした。月初に発注した部品が月中に需要消滅していても、月末の棚卸しまでそれが判明しない構造です。結果として「不動になりかけている在庫」を早期に捉えられず、気づいたときには使用期限や陳腐化の問題が重なっていました。

3つの失敗が重なるとデッドストックは自然には減らない

デッドストック対策で「最初に手をつける」べきポイント

Photo by cottonbro studio on Pexels
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上記の失敗を踏まえると、対策は「残った在庫の処分方法」ではなく、発生を抑える仕組みと、早期検知の仕掛けの2軸で考えるべきだとわかります。

発注判断の精度を上げる:過去データを「条件付き」で使う

前年実績をそのまま使うのではなく、「前年と今年で条件が変わっていないか」を確認するプロセスを発注の前に挟む。具体的には、競合商品の動向・モデルチェンジの有無・販促計画の変化を3点確認するだけでも、見通しの精度は変わります。大がかりな需要予測ツールでなくても、この確認ステップを発注フローに組み込むことが出発点になります。

動きをリアルタイムで把握する:アラートの閾値を決める

在庫管理の仕組みにリアルタイムの在庫可視化を取り込み、「〇日以上動いていない在庫」が一定数量を超えたら担当者に通知が届く設計にする。これが早期検知の基本です。

Spesの在庫管理機能(在庫管理 | Spes)では、在庫の可視化と自動アラートを組み合わせることで、過剰在庫・デッドストックの予兆を早い段階で捉えられる設計になっています。月次の棚卸しを待たずに動きの鈍い在庫を把握できると、処置の選択肢が広がります。

処置の判断フローを事前に決める

「不動在庫が出たときに誰が何を決めるか」を先に決めておくことが、リスト止まりを防ぐ鍵です。たとえば「90日以上不動の場合は購買担当が翌週中に値引き・転用・廃棄の3択から選択し、部門長に報告する」といったルールを明文化するだけで、対応スピードは変わります。

対策の優先順位(目安)

  • まず:不動在庫の検知タイミングを月次→週次以上に短縮する
  • 次に:検知後の処置フロー(担当者・権限・期限)を文書化する
  • 並行して:発注判断の前確認プロセスを発注フローに組み込む

出荷・受発注の管理と在庫精度の関係

デッドストックの背景には、在庫数の不正確さが絡んでいるケースも多くあります。出荷のたびに送付リストや送り状を正確に処理し、在庫数に即時反映させる仕組みがないと、「帳簿上はある・実際はない」「実際にはあるが帳簿では見えない」という乖離が生じます。この乖離が発注過多につながり、気づかないうちにデッドストックの種を増やします。

出荷時点での送付リスト・送り状管理を一元的に処理できる仕組み(出荷時の送付リスト出力 | Spesマニュアル)は、在庫精度を上げる基盤として機能します。在庫精度が上がると、過剰発注の発見も早くなります。

よくある質問

デッドストックと過剰在庫は何が違いますか?

過剰在庫は「必要量より多く持っている状態」で、将来的に売れる見込みがある場合も含みます。デッドストックは「一定期間まったく動いておらず、今後も動く見込みが低い在庫」を指します。両者の境界は業種や商品特性によって異なりますが、自社で「不動と判断する期間(例:90日・180日)」を決めて運用するのが現実的です。

デッドストックを廃棄する場合、税務上の処理は必要ですか?

棚卸資産の廃棄損は一定の要件のもとで損金算入できる場合があります。詳細は国税庁の情報(国税庁)を参照するか、顧問税理士に確認することをお勧めします。廃棄の事実を証明できる書類(廃棄記録・写真等)の保管も合わせて確認してください。

中小企業でも在庫管理システムの導入は現実的ですか?

クラウド型のシステムは初期費用を抑えて導入できるものが増えており、従業員数十名規模の企業でも運用実績があります。ただしシステムで解決できるのは「可視化・通知・記録の自動化」であり、発注判断や廃棄基準のルール作りは人間側で先に整える必要があります。どこから手をつけるか迷う場合は、まず相談してみるのが早道です。

まとめ:デッドストックは「残った後」ではなく「動きの鈍さ」を早期に捉える

デッドストック対策の失敗事例が示すのは、「処分方法がない」のではなく「検知が遅れ、判断の仕組みがなく、発注の精度改善に手が入っていない」という構造的な問題です。3つのどれかひとつでも改善できれば、不動在庫の積み上がりペースは変わります。

在庫の動きをリアルタイムで把握し、早期アラートをかけ、処置の判断フローを事前に整える——この順番で取り組むことが、現場で機能する対策の第一歩になります。自社の在庫管理の仕組みや運用フローについて具体的に確認したい場合は、お気軽にご相談ください

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