物流業界の2024年問題、自社の対策は本当に十分か?——現場担当者が今週中に確認すべき8つのチェックポイント ─ 在庫管理のDXに | 完全無償クラウド型ソフト「Spes」

 

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物流業界の2024年問題、自社の対策は本当に十分か?——現場担当者が今週中に確認すべき8つのチェックポイント


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物流業界の2024年問題、自社の対策は本当に十分か?——現場担当者が今週中に確認すべき8つのチェックポイント

執筆:Spes編集部|監修:小林 淳(代表取締役CEO)

「ドライバーの残業規制が始まることは知っている。でも、具体的に自社の何が変わるのかが、まだよくわからない——」

2024年4月、物流業界に対する時間外労働の上限規制が適用されました。いわゆる「物流2024年問題」です。運送業では年間960時間の上限が設けられ、これまで長時間労働で成立していた輸送力の一部が、構造的に失われつつあります。

大手物流企業はすでに体制を整えはじめていますが、中小の荷主企業や卸・小売の現場では「ウチはまだ大丈夫だろう」と静観しているケースも少なくありません。しかし実際には、物量の集中する繁忙期や急な受注増のタイミングで、荷物が運べない・納期に間に合わないという事態が現実に起きています。

この記事では、荷主側・受発注担当者側が今すぐ確認すべき対策チェックリストを先に提示し、そのうえで各ポイントの背景と改善の考え方を解説します。「自社はどこが穴になっているか」を棚卸しするきっかけとして活用してください。

まず自己診断:2024年問題 対策チェックリスト8項目

Photo by Tony Mrst on Pexels
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以下の8項目について、現時点の自社状況を確認してみてください。「×」が3つ以上ある場合、繁忙期のリスクが高まっています。

No.確認項目自社の状況優先度
納期・リードタイムに「翌日・当日」が前提になっていないか○ / △ / ×★★★
発注が月末・週末に集中しておらず、平準化できているか○ / △ / ×★★★
小口の個別配送が多く、積載率が慢性的に低い状態になっていないか○ / △ / ×★★☆
受注締め時間が曖昧で、ドライバーの出発時間に影響していないか○ / △ / ×★★★
物流パートナーと輸送キャパ・繁忙期の情報を事前共有できているか○ / △ / ×★★★
電話・FAX・手書きでの受注処理がいまだに残っていないか○ / △ / ×★★☆
輸送遅延を吸収できる在庫バッファ・安全在庫が設定されているか○ / △ / ×★★☆
繁忙期(年末・お盆・3月)の輸送枠を事前に確保しているか○ / △ / ×★★★

いかがでしたか?ここからは、特に「×」がつきやすい項目について、背景と改善の考え方を掘り下げていきます。

「×」がつきやすい3つの落とし穴——現場でよく見るつまずきパターン

Photo by Tima Miroshnichenko on Pexels
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落とし穴①:「翌日納品が当たり前」という取引慣行

食品・日用品の卸売や小売補充などで多いのが、「昨日の午後発注→今日の午前着」という慣行です。これはドライバーの長時間労働があって初めて成立していた仕組みでした。

ある食品卸の担当者・渡辺さん(40代・営業担当)は、2024年の春先にこんな経験をしたと話します。「スーパーのバイヤーから『昨日と同じ時間に届かなかった』とクレームがきた。でも運送会社には何も悪くない。リードタイムの前提をずっと変えてこなかった自分たちの問題だと気づきました」。

まず取引先に対してリードタイムの再設定を丁寧に説明し、発注締め時間を1〜2時間前倒しするだけで、ドライバーへの過負荷が大幅に解消されるケースがあります。

落とし穴②:受注締め時間が口頭ルールのまま

受注締め時間が「だいたい17時ごろ」という口頭ルールで運用されているケースは珍しくありません。取引先によって締め時間が異なり、担当者が個別に判断している状態では、出荷指示のタイミングがばらつき、ドライバーを待たせる構造が生まれます。

この問題を解消するには、受注チャネルごとに締め時間を明文化し、それ以降の受注は翌日扱いとするルールを社内外で徹底することが第一歩です。

落とし穴③:電話・FAX受注の入力遅延が出荷判断を遅らせている

中小の卸売業では、電話やFAXでの注文が今なお全体の30〜50%を占める企業も存在します。これらを手入力でシステムに転記する作業が発生するたびに、出荷指示が遅れます。1件10分の転記作業が1日30件なら、それだけで5時間が消える計算です。しかも転記ミスが起きると、誤出荷→再配送というさらなる輸送コスト増につながります。

【ポイントまとめ】3つの落とし穴に共通すること

  • いずれも「ドライバーの長時間労働」を前提とした業務設計が起点
  • 改善は「取引先への交渉」だけでなく、社内の業務ルール整備と受注データのデジタル化がセット
  • チェックリストの①④⑥が×の場合、まずこの3点を同時に着手すると効果が出やすい

改善の優先順位:チェックリストの「×」をどの順番で潰すか

チェックリストで「×」が複数ついた場合、闇雲に全項目を同時に動かそうとすると担当者への負荷が集中し、かえって何も進まないケースがあります。

優先度「★★★」の項目(①②④⑤⑧)は、取引先・物流パートナーとの合意形成が必要なため、時間がかかります。今すぐ動けるのは④「受注締め時間のルール明文化」と⑥「受注チャネルのデジタル化」です。この2つは社内だけで着手でき、外部交渉なしに効果が出やすいため、最初の一手として適しています。

たとえば、電話・FAXで受け取った注文を手作業で転記している場合、その工程を削減するだけで出荷指示の速度が改善し、ドライバーの待機時間も短くなります。

受注処理の自動化が「2024年問題」への実質的な解になる理由

物流2024年問題は「運送会社の問題」と捉えられがちですが、実際には荷主側の受注・出荷処理のスピードが輸送効率を左右しています。受注締め後に出荷データを即座に確定できれば、ドライバーは余裕をもって出発できます。逆に、転記作業や確認待ちで出荷指示が30分遅れると、配送ルートの組み直しが必要になったり、後便への積み替えが発生したりします。

こうした課題に対して、受注チャネルを問わず注文データを一元的にデジタル化し、出荷指示まで自動的に流す仕組みを整えている企業では、出荷処理のリードタイムが平均で40〜50%短縮された事例も報告されています。

Spesでは、電話・FAX・メールで届く受注を入力代行してデータ化するBPOサービスや、EC各モール(楽天・Amazon・Yahoo!等)の受注をネクストエンジン連携でまとめて処理する仕組みを提供しています。「受注を受け取ってから出荷指示まで、どこかで人が手を止めている工程がある」という企業には、まず現状のオペレーション設計の相談から対応することが可能です。

自社の受注処理フローのどこがボトルネックになっているか整理したい場合は、こちらのお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

よくある質問

2024年問題は「物流会社だけの問題」ではないのですか?

荷主側の影響が大きいです。リードタイムの短縮要求・小口発注の集中・受注締め後の急な変更など、荷主側の慣行がドライバーの長時間労働を構造的に生んでいた側面があります。2024年の法規制により、荷主にも「適正な取引環境への協力義務」が課されるようになっています(国土交通省・経済産業省・農林水産省の3省連携施策)。

中小企業でもすぐにできる対策はありますか?

社内だけで完結できる対策として、受注締め時間のルール明文化と、電話・FAX受注のデジタル化が最初の一手です。取引先との交渉が必要なリードタイム再設定は時間がかかるため、並行して進めながら内側から整えていくのが現実的なアプローチです。

安全在庫を増やせば輸送遅延のリスクは吸収できますか?

一定程度の効果はありますが、在庫を積み増すだけではキャッシュフローへの影響が大きくなります。安全在庫の適正水準を業種・品目ごとに設定しつつ、受注・発注サイクル自体を見直すことが長期的な解になります。在庫バッファだけに頼る対策は「応急処置」と位置づけ、受注処理の改善と並行して進めることをお勧めします。

物流2024年問題への対策は、自社の受注・出荷オペレーションの棚卸しと直結しています。「どこから手をつければいいかわからない」という段階から、専門スタッフが整理をサポートします。まずはお気軽にこちらからご相談ください。

参考:国土交通省「物流革新に向けた政策パッケージ」関連情報については、政府統計・行政情報の一次ソースとして 総務省(soumu.go.jp) および各省庁の公式発表をご確認ください。

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