物流業界の2024年問題、自社の対策は本当に機能しているか——現場チェックリストで確かめる7つの視点 ─ 在庫管理のDXに | 完全無償クラウド型ソフト「Spes」

 

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物流業界の2024年問題、自社の対策は本当に機能しているか——現場チェックリストで確かめる7つの視点


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物流業界の2024年問題、自社の対策は本当に機能しているか——現場チェックリストで確かめる7つの視点

執筆:Spes編集部

「うちはもう対策済みです」——そう答えた物流担当の伊藤さんが、半年後に再び残業規制違反の懸念を抱えていた。やったことは確かにある。でも、現場の運用まで変わっていたかというと、正直なところ怪しかった、と振り返る。

2024年4月に施行されたドライバーの時間外労働上限規制(年間960時間)は、「知っている」と「対処できている」の間に大きな溝がある。月間2,000件前後の検索がある「物流業界 2024年問題 対策」というキーワードが示すとおり、今もなお多くの現場が答えを探し続けている。

本稿では、対策を「やった気」で終わらせないために、現場の実態を確かめる7つのチェックリストを先に示す。各項目に「なぜそこが崩れやすいか」の解説を添えているので、自社の穴を特定する入口として使ってほしい。

まず確かめる:2024年問題 現場チェックリスト7項目

Photo by cottonbro studio on Pexels
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以下の各項目を、「完全に対応済み」「着手したが不十分」「未対応」の3段階で現状に照らしてみてほしい。

  • ①ドライバーの実働時間を月次ではなく週次・日次で把握できているか
  • ②長距離ルートの見直しと中継輸送の検討を完了しているか
  • ③荷主との契約に附帯する待機時間・付帯作業の定量化が済んでいるか
  • ④受注情報の受け取りから出荷指示までの処理を、担当者の手作業に依存していないか
  • ⑤在庫の過剰・欠品状況をリアルタイムで確認できる仕組みがあるか
  • ⑥複数拠点・複数取引先の受発注データを一元的に管理できているか
  • ⑦上記の対策が「仕組み」として定着しており、担当者が変わっても運用が続くか
確認の目安:①〜③はドライバー側の労務管理、④〜⑥は物流・在庫オペレーションの効率化、⑦は仕組みの定着度を問う。「着手したが不十分」が3項目以上あれば、対策が表層にとどまっている可能性が高い。

図:対策は3層に分かれており、上の層だけ手をつけて下の層が空洞になっている現場が多い。

「①〜③」が崩れやすい理由——労務管理の実態

Photo by Tima Miroshnichenko on Pexels
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ドライバーの時間外労働を「月次の合計で管理している」だけでは、週単位の偏りを見落とす。繁忙期の特定週だけ上限に近づいていても、月平均では問題なく見えてしまう。規制の基準は「年間960時間」だが、現場での運用は週次・日次の粒度で管理しなければ機能しない。

待機時間の問題はさらに根深い。荷主側の荷降ろし準備が遅れてドライバーが1〜2時間待機するケースは珍しくないが、この時間が労働時間に算入されていないケースが依然多い。国土交通省は「荷待ち時間の記録・是正」を推進しており、荷主・物流事業者の双方に改善義務がある。

参考:国土交通省が公表する「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取り組みに関するガイドライン」では、荷待ち時間の上限目標として2時間以内を掲げている。

「④〜⑥」が穴になりやすい理由——オペレーション層の盲点

ドライバーの労務改善を進めても、倉庫や事務所サイドの受発注オペレーションが属人的なままだと、出荷ミスや誤出庫が増えてドライバーの再配送が発生する。再配送はドライバーの総労働時間をダイレクトに押し上げる。

受注から出荷までの一連プロセスを一元管理できているかどうかは、2024年問題対策の中核に位置する。たとえば複数取引先から電話・FAX・メールで受注が来る場合、それぞれを担当者が手入力で処理していると、ピーク時の処理ミスや確認ロスが生じやすい。ある中小卸売業の事例では、受発注の手入力処理を見直したことで月20時間の業務削減を実現している(Spes導入事例:受発注の二重入力をなくした中小企業の実例)。

在庫管理についても同様で、過剰在庫があれば倉庫内の作業動線が複雑になり、ピッキング時間が伸びてドライバーの待機時間が増える。欠品があれば急ぎの追加便を出さざるを得なくなり、ドライバーの稼働が計画外に膨らむ。リアルタイムで在庫状況を把握できていないと、この連鎖を事前に断ち切れない(参考:Spes在庫管理機能)。

「⑦ 仕組みとして定着しているか」が最後の関門

チェックリストの最後の項目が、実は最も見落とされやすい。規制対応として運用ルールを整備しても、それが特定の担当者のスキルや記憶に依存した運用になっていると、異動・退職・繁忙期の人手不足で一気に崩れる。

たとえば受発注の処理ミスを「ダブルチェック」で防いでいる場合、チェックする担当者が不在になると機能しなくなる。一方、受注データを自動で取り込み、出荷指示まで一連のプロセスをシステムで管理する仕組みに変えると、担当者への依存が大幅に薄まる。受注から出荷までの処理ミスを構造的にゼロに近づけるアプローチは、Spesの受発注管理機能のような在庫・受発注管理ツールの活用が一例として挙げられる。

「仕組み化されているかどうか」を確かめるシンプルな問いは、「今の担当者が明日から1週間不在でも、同じ品質で運用が続くか」だ。自信を持って「はい」と言えない場合、対策はまだ途中にある。

よくある質問

2024年問題の規制は中小の物流事業者にも適用されますか?

はい、規模に関わらず適用されます。ドライバーの年間時間外労働の上限は960時間(特別条項を締結した場合)で、大手・中小の区別はありません。自社が荷主側の立場であっても、取引先物流事業者への影響として待機時間短縮や発注リードタイムの見直しを求められるケースがあります。

受発注管理のシステム化は、小規模な事業者でも現実的ですか?

月20時間削減の事例が示すとおり、システム化の効果は事業規模を問わず出やすい領域です。特に電話・FAX・メール受注が混在している場合、整理の優先度は高いといえます。まず現在の受注方法ごとの処理時間を計測してみると、どこから手をつけるべきかが見えやすくなります。

チェックリストで「未対応」が複数あった場合、どこから手をつければよいですか?

優先度の高い順は、①労務管理の可視化(時間把握の仕組み)、②出荷ミスを生む受発注プロセスの整理、③在庫リアルタイム管理、の順が多いです。ただし、自社の規模や取引形態によって優先順位は変わります。具体的な整理に迷う場合は、Spesへの相談窓口を使ってもらえると、現状に合った方向を一緒に考えることができます。

対策を「動いている仕組み」にするために

課題の種類典型的な失敗仕組み化のポイント
ドライバー時間管理月次集計で週次の偏りを見逃す週次・日次の自動集計と警告設定
受発注処理担当者の手入力に依存しミスが発生受注データの自動取込・処理ルール化
在庫管理欠品・過剰在庫に気づくのが遅れるリアルタイム在庫の可視化と閾値設定
定着・引き継ぎ担当者不在で運用が止まるシステムと標準手順書による属人性の排除

2024年問題への対策は、規制を「知っている」だけでは完結しない。7つのチェックリストで穴を特定し、労務管理・オペレーション・定着の3層を順に埋めていくことが、現場で機能する改善につながる。

「うちの現場でどこから手をつければいいか」が整理できていない場合は、受発注・在庫管理の仕組み化を専門とするSpesの相談窓口に状況を共有してみることも一つの選択肢だ。現状のオペレーションを整理しながら、実態に合った対応順序を一緒に考えることができる。

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