EC在庫回転率を改善する前に確かめたい7項目チェックリスト——数字の読み方から見直す、売れ筋と不動在庫の分け方 ─ 在庫管理のDXに | 完全無償クラウド型ソフト「Spes」

 

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EC在庫回転率を改善する前に確かめたい7項目チェックリスト——数字の読み方から見直す、売れ筋と不動在庫の分け方


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執筆:Spes編集部

ECサイトを運営していると、売上は伸びているのに手元の現金が減っていく、という感覚に陥ることがある。倉庫のスペースは埋まっているのに、注文が来るたびに「これ、まだあったっけ?」と在庫画面を確認する。そんな状況が続いているなら、在庫回転率の問題が根っこにある可能性が高い。

この記事では、改善策の前に「自社の回転率が実際にどこで詰まっているか」をチェックできる7項目を先に整理する。数値を追うより先に、運用の実態を照らし合わせることで、対策の優先順位が見えやすくなる。

在庫回転率の「詰まり」を確かめる7項目チェックリスト

Photo by Alexander Isreb on Pexels
Photo by Alexander Isreb on Pexels

以下の項目に、自社の現状を当てはめてみてほしい。3つ以上当てはまる場合、回転率の低下が構造的に起きている可能性が高い。

【チェックリスト】在庫回転率が詰まっているサインを確かめる

  • □ 月末に在庫金額を集計しているが、SKU単位では把握していない
  • □ 売上上位の商品と、在庫が多い商品が一致していない
  • □ 前回の発注数を「なんとなく」踏襲している
  • □ 3ヶ月以上動いていない在庫のリストを出したことがない
  • □ 複数モール(楽天・Amazon・Yahoo!等)で在庫数をそれぞれ手動更新している
  • □ セール・キャンペーンの計画と発注計画が連動していない
  • □ 回転率を計算したことはあるが、どう使えばいいかわからない

チェックが入った項目の多さより、「どこで詰まっているか」の種類を把握することのほうが次の一手につながる。以下では、4つの詰まりパターンに分けて整理する。

在庫回転率の低下は「在庫が多すぎる」という一言では片付かない。上の4パターンのどれが主因かによって、打つべき手が変わる。

パターン別:実際の現場で起きていること

計測の問題——「全体の数字しか見ていない」

月次の在庫金額は把握しているが、どのSKUが動いていないかを商品単位で把握していない事業者は多い。全体の回転率が「2.8回転」と出ても、よく売れているAグループと、3ヶ月間まったく動いていないCグループが混在していれば、平均値は参考にならない。SKU別の動向を週次・月次で追う仕組みを持つかどうかが、最初の分岐点になる。

発注の問題——「前回と同じ数を頼んでいる」

特に取り扱い品目が多いEC事業者では、発注数の根拠が「前回の実績」か「感覚」になっていることがある。季節要因・キャンペーン履歴・競合の動向が反映されていない発注は、需要と在庫のズレを繰り返す。あるアパレルECの物流担当者は、夏物商品の在庫が残ったまま冬物の仕入れが始まり、倉庫スペースが圧迫されたと話していた。発注の根拠を言語化できていない場合、まずそこから着手する必要がある。

連携の問題——「モールごとに在庫を手動更新している」

楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングなど複数チャネルで販売している場合、在庫数をそれぞれ手動で反映している事業者は少なくない。その結果、特定モールで在庫切れが発生したまま数時間気づかなかったり、逆に過剰在庫を別モールに移せずに機会損失が起きたりする。こうしたチャネル間の在庫連携の問題は、回転率の計算以前の「運用の穴」として機能する。

計画の問題——「セールの告知と在庫補充が合っていない」

販促チームが決めたセール日程と、在庫補充の発注リードタイムが連動していないケースも多い。セール初日に欠品が出て機会損失になるか、セール終了後に余剰在庫を抱えるかの二択になる。販促計画と在庫計画を別々に管理している体制そのものが問題の源になっていることが多い。

在庫回転率を改善する際の実務的な考え方

チェックリストで詰まりのパターンが特定できたら、次のステップは改善の優先順位をつけることだ。すべてを同時に直そうとすると、どれも中途半端になる。

①から順番に取り組む必要はないが、計測が整っていない状態で発注の最適化を図っても、改善の効果が数字で確認できない。まず「何が動いていて、何が動いていないか」を見えるようにすることが先決になる。

SKU単位の在庫回転率を出す具体的な方法

在庫回転率の基本式は「売上原価 ÷ 平均在庫金額」だが、EC運営での実務では「販売数量 ÷ 平均在庫数量」をSKUごとに算出する方が使いやすい。月次で集計し、3ヶ月分並べると季節性のパターンが見えてくる。年間2回転を下回るSKUは「不動在庫予備軍」として要注意ラインとして目印をつけておくと、発注の意思決定時に判断しやすくなる。

複数モール運営での在庫一元化

複数チャネルでの在庫管理を手動で回していると、担当者が在庫確認に費やす時間は1日あたり1〜2時間に及ぶことも珍しくない。この問題に対しては、受注データと在庫データを一元管理できる仕組みを導入することで、チャネル間の在庫ズレとそれに伴う欠品・過剰を構造的に減らせる。

Spesのサービス事例として、EC・卸・実店舗の在庫を一元管理することで在庫滞留を解消し、回転率を改善した事例が公開されている(Spes導入事例02)。楽天・Amazon・Yahoo!等の複数モール向けに受注データを自動取得し、在庫連動・出荷指示まで一括処理できる仕組みは、手動更新の運用から切り替えるひとつの選択肢として参考にできる。Spesの機能の詳細は機能一覧ページでも確認できる。

よくある質問

在庫回転率は何回転以上を目指せばよいですか?

業種・商品カテゴリによって目安は大きく異なる。食品・消耗品のように回転が速い商材では年間12〜24回転が一般的だが、アパレルや雑貨では年間4〜8回転が現実的な水準になることが多い。自社の過去データと照らし合わせた「前年比での改善」を指標にするほうが、業界平均より意味を持つケースが多い。

不動在庫はどのタイミングで値引き・処分を検討すべきですか?

一般的には「最終販売から90日以上動きがないSKU」を処分検討ラインとする事業者が多い。ただし、季節商品は翌シーズンまで保管して再販するほうがコスト合理的な場合もある。重要なのは、処分判断のルールを事前に決めておき、担当者の感覚ではなくデータで判断できる状態にしておくことだ。

在庫管理システムの導入なしに回転率を改善することはできますか?

エクセルでもSKU別の在庫回転率を集計すること自体は可能だ。ただし、複数モールにまたがる在庫連携をエクセルで手動管理している場合、入力ミスや更新タイミングのズレが常に発生しやすい状態になる。小規模・単一チャネルであれば手動でも対応できるが、チャネルが2つ以上になった時点でシステムの検討を始めるのが多くの事業者の経験則となっている。

自社のEC在庫管理の現状について、具体的な相談先を探しているなら、Spesのお問い合わせ窓口で個別の状況を伝えてみることができる。チャネル数や商品点数、現在の管理方法を整理した上で相談すると、対応可能な仕組みの検討がしやすくなる。

EC事業者向けの在庫管理に関する参考情報として、政府統計ポータル(e-Stat)では商業統計や産業別の在庫動向データも公開されており、業界水準の把握に役立てることができる。

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